感染症対策に効果あり。CSセットRで業務効率化に成功

慢性的な業務負担に追い打ちをかけた感染対応

▶導入前の状況を教えてください。
もともとの課題として、独居の方や共働き世帯が増えていることもあって、入院患者様の洗濯物が間に合わなかったり、洗濯できないという方のために、タオル ・下着などを洗濯してあげている状況でした。緊急入院でなくても、入院の準備が難しい患者様もいらっしゃいますから、看護助手が代わりに院内の売店で買い揃えたりもしていました。
▶コロナ禍でさらに負担は大きくなったのではないでしょうか？
もともと血液汚染や体液汚染があった患者様のタオルや衣類を職員が洗濯するということは、かなり感染のリスクにさらされることになるので、回避したいなと思っていました。さらにこのコロナ禍により、コロナ病棟での患者様の洗濯物に関して、洗濯方法の指導や家族とのやりとりに手間を要していました。

セットのメリットはあらゆるところに

患者様に、入院に必要な物を持ってきてもらうためにはどうすれば良いか ・ ・ ・それを考えても、患者様それぞれにご事情もあるし感染リスクという点からも結局問題の解決策を導き出すことはできませんでした。でも調べているうちにエランのCSセットRならいけるのではないか ・ ・ ・と思い、情報を集め周りに相談しながら検討を進めました。
▶県内初の導入で不安もあったと思います。導入に踏み切れた要因は何だったのでしょうか。
経営層や各部署の理解が得られなければ進められないと判断し、ワーキンググループを立ち上げました。そこで物品管理に関わる労力や病院の持ち出し費用、人件費、ランニングコストといった目に見えない部分のコストも提示し、比較することで理解を得ることができました。またセットに付随している「入院費保証サービス」は医事課にとっても患者様にと ってもメリットのあるサー ビスでしたので、結果的に病院全体を巻き込めたことが導入の弾みとなりました。

本来の看護業務を取り戻せた

「CSセットR」の導入により、選択業務や身の回り品の買い出しなどの負担がかなり軽減されました。紙おむつはこれまで一枚一枚カウントして、翌朝足りないとか、誰に使ったなどと管理が複雑でしたが、大幅に改善できました。感染対策という点では、本来の看護師としての業務時間が確保できたことで、基本的な手指衛生の徹底を習慣化し、定着させる方向に進めることができました。洗濯業務も削減されるので、感染リスクを抑えることもできています。本来の看護業務を取り戻せたという点で大きな影響があ ったと思います。

病院の状況に合わせたオリジナルプランで最適なサービスとサポートを提供

８５％の利用率！スタッフの意識に変化も

▶ご利用者様からの反応はいかがですか？
このコロナ禍で面会禁止とせざるを得ない中で、患者様やご家族にはご理解いただけていると思います。料金が高いのでは？という声も中にはありますが、入院期間によってはご用意いただくより安くなることもしばしばあり、ご理解いただいております。また、導入前からですが特にご家族が県外にいらっしゃる方からはむしろ利用したいという声を頂いておりました。用意したくてもできない独居の方や緊急入院してくる患者様にも「こんなセットありますよ」と案内ができ、喜ばれています。ＣＳセットを利用してもらうことで、家族やスタッフへの安心にも繋がっています。
▶導入して数カ月が経ちますが、職員の皆様に変化はありましたか？
職員はこのセットを入れたことで、自分たちの業務がある程度削減できるという実感を持てています。また、工業洗濯された清潔なものを患者様に使える喜びもあり、自信を持ってご案内できています。今まで業務に追われて基本的なことがおろそかになりがちでしたが、感染対策や環境整備など優先する業務をしっかり行っていこうという意識が広がっています。

サポートの充実が安心感を生む

はじめてエランに問い合わせをしたその電話口から「大丈夫だよ」という安心感があったのを覚えています。その後も提案から導入まで、現場をしっかり見てもらいながら携わってくれました。ワーキンググループは導入した後も残して改善点などを話し合っているのですが、こまめにエランの担当の方が訪れて相談に乗ってくれるし、何かあれば駆けつけてくれるので安心です。利用率からみても細やかなフォローが良い方向に向かっているのだと思います。

どの施設も問題点は共通。セットが当たり前になる

▶「ＣＳセットＲ」の導入を検討中の方にメッセージをお願いします。
どの病院でも一緒ですが、独居の人が増えたり、共働きの家庭が増えたりして、限られた時間の中で洗濯物を持ってきてもらうことは、ご家族にとっても負担になっていると思います。ましてや今のコロナ禍では、病院側も神経を使わざるを得ない状況です。セットを使うことで、患者様も気兼ねなく治療に専念できていると思います。導入してすぐの頃は日額の利用料が気になるかな？と思うのですが、中身をしっかり理解してもらうことで、ご納得いただけるのではと思います。周辺施設も同様の問題を抱えているのでこれが浸透したら、当たり前のことになるんだろうなと思っています。

患者様を守ること 仲間を守ること

▶師長にとって「ＣＳセットＲ」とは？
患者様を感染から守るためにどうすればよいのか、仲間を守るためにできることは何かー。「ＣＳセットＲ」はそれらを実現させるための一つに含まれます。人員不足で人件費にお金をかけるのか、何にお金をかけるのか・・・。「ＣＳセットＲ」は病院の作業的負担はほぼなく、お金の負担もないので、悩みをスパッと解決してくれた印象です。さらにこの導入をきっかけに、病棟ごとに違った物品管理のルールも病院全体のルールに統一できたり、分業もしっかりできるようになって、それぞれが本来の業務に専念できるようになりました。師長としてやりたかったこと、特に患者様のベッド周囲の環境がすっきりと片付き、安全にも配慮できるようになり本当に嬉しく思います。

【地方独立行政法人 那覇市立病院】
〒902－8511 沖縄県那覇市古島2丁目31番地1
病床数：470床
機能：救急告示病院、地域医療支援病院、地域がん診療連携拠点病院、地域周産期母子医療センター、基幹型臨床研修指定病院、日本医療機能評価機構認定病院

那覇市立病院へのインタビュー動画はこちらからご覧ください。
https://vimeo.com/554989391/3d102540d4